【論文掲載】リラックス能力がケガのリスクを予測?-大学生アスリートを対象とした心理的評価指標の検証

本学大学院博士後期課程を昨年度修了した田島勇人さんの論文がアプライドスポーツサイエンスに掲載されました。

題目:受傷リスクをスクリーニングする心理的評価指標の有効性:個人競技および身体的要因による受傷リスクの低い選手を対象として
著者:田島勇人
掲載誌:アプライドスポーツサイエンス 5巻
DOI: 10.60348/jsass.5.0_1

<研究概要>
本研究は,個人競技を行う大学男子スポーツ選手,および身体的要因による受傷リスクを考慮した大学男子テニス選手を対象に,先行研究(田島ほか,2025)にて明らかにされた受傷リスクをスクリーニングする心理的評価指標のカットオフ値(DIPCA.3のリラックス能力9.30点)の有効性を検討することを目的としました.はじめに研究1として,個人競技を行う大学男子スポーツ選手を対象に心理的競技能力(DIPCA.3)を測定し,約3ヶ月経過後にその期間中の受傷状況を調査しました.分析の結果,リラックス能力9.30点以上群と未満群において受傷の有無との間に有意な関連が認められ,9.30点未満の選手は有意に受傷者が多いことが示されました(感度:46.7%,特異度:71.9%).次に研究2として,大学男子テニス選手を対象にFunctional Movement Screen(FMS)を用いて身体的受傷リスクの低い選手を抽出し,研究1と同様の調査を行いました.分析の結果,研究1と同様にリラックス能力9.30点以上群と未満群において受傷の有無に有意な関連が認められ,9.30点未満の選手で有意に受傷者が多い結果が得られました(感度:55.0%,特異度:88.9%).以上の結果より,これまで検討されてきたテニス以外の個人競技選手においてもリラックス能力のカットオフ値の有効性が確認されました.さらに検査精度(感度,特異度)に着目すると,身体的要因を考慮することでその精度が向上することが明らかとなりました.