【論文掲載】コンディショニング意識とスポーツ外傷の関係―大学男子テニス選手の心理的競技能力に着目した研究

本学大学院博士後期課程の田島勇人さん、本学科の髙橋正則教授の論文がアプライドスポーツサイエンスに掲載されました。

題目:大学テニス選手におけるスポーツ外傷・障害予防に関する一考察-心理的競技能力に影響を与えるスポーツ外傷・障害の発生状況とコンディショニングに対する意識に着目して-
著者:田島勇人・髙橋正則
掲載:アプライドスポーツサイエンス 3巻 49-59ページ
DOI:10.60348/jsass.3.0_49
リンク:https://doi.org/10.60348/jsass.3.0_49

<研究概要>
本研究は,大学男子テニス選手31名を対象に,コンディショニングに対する意識(CD意識)とスポーツ外傷・障害の発生との関連を検討し,これが心理的競技能力(DIPCA.3およびJ-PATEAを使用)に及ぼす影響を明らかにすることを目的としました.結果は以下の通りです.
(1)大学男子テニス選手において,最も多かったスポーツ外傷・障害は手関節で5名(33.3%)次いで腰部が4名(20.0%),足関節が2名(13.3%)であった.
(2)CD意識が高く,かつスポーツ外傷・障害を経験していない選手は,DIPCA.3の闘争心に加え,J-PATEAのイメージ,生活管理,心理的スキル,競技専心性といった心理的競技能力が有意に高い値を示した.
(3)CD意識が低く,かつスポーツ外傷・障害を経験した選手は,DIPCA.3の闘争心,J-PATEAのイメージ,生活管理,心理的スキル,競技専心性といった心理的競技能力が有意に高い値を示した.したがって,心理的競技能力が高い場合でも,CD意識が低い選手ではスポーツ外傷・障害を受傷する可能性が高いことが示唆された.一方でこれは受傷した後に心理的競技能力が高まったことも考えられることから,さらなる検討が必要であると考えられた.
以上より,CD意識や心理的競技能力を高めることでスポーツ外傷・障害を予防できる可能性が示唆されました.さらに,CD意識が低い選手の場合,スポーツ外傷・障害を経験するとリコンディショニングの過程において心理的競技能力が向上する可能性が示唆されました.