【論文掲載】身体に問題がなくてもケガは起こる?―大学テニス選手の心理状態と受傷リスクの研究

本学大学院博士後期課程の田島田島勇人さん、持田慶貴さん、本学科の小山貴之教授、髙橋正則教授らの論文がInternational Journal of Sport and Health Scienceに掲載されました。

題目:Examining the Psychological Factors Contributing to Sports Injuries: Focused on Male Collegiate Tennis Players with Low Physical Injury Risk
著者:Tajima Yuto, Mochida Yoshiki, Koyama Takayuki, and Takahashi Masanori
掲載誌:International Journal of Sport and Health Science, Vol. 23, Page 76-87
DOI:10.5432/ijshs.202505
リンク:https://doi.org/10.5432/ijshs.202505

<研究概要>
本研究は,Functional Movement Screen(FMS)を用いて身体的受傷リスクを考慮した上で,大学男子テニス選手45名を対象に,スポーツ外傷・障害に関連する心理的要因を検討することを目的としました.はじめに,心理的競技能力(DIPCA.3)およびFMSを測定しました.その後,受傷状況および日々の心理状態(TDMS-ST)を選手に報告させ,3ヶ月経過後に調査を終了しました.身体的要因による受傷リスクの影響を統制するため,FMSの得点が14点未満の選手を除外して分析を行いました.その結果,受傷した選手は心理特性として,精神の安定・集中およびその下位尺度である自己コントロール能力が有意に低いことが明らかとなりました.また日々の心理状態においては,安定度や快適度が高い状態や,活性度が急激に高まったタイミング(活性度ACWR)で受傷リスクが高まることが示されました.以上の結果より,身体的要因に問題がない選手においても心理的要因による受傷リスクが存在すること,さらには受傷予防において,日々の心理状態をモニタリングすることの有効性が示唆されました.